ヒンドゥー教が入ってくる以前からバリに住んでいた人々のことを、バリ・アガまたはバリ・ムラと
呼び、彼らは今も独特の文化を守っています。トゥルニャン村もバリ・アガの1つで、ここには
風葬の習慣が残っています。
トゥルニャン村では、葬儀は亡くなって2~3日中の間にすぐに行われます。と言っても葬儀の
準備は当日だけ。それまでは村の人々が故人を偲び、毎日弔問に訪れます。
葬儀当日、朝から儀式で使う道具やお供え物の準備が始まります。
それと同時に弔問客に振舞われる料理も作り始めます。
風葬が行われる前には2度ご遺体を清めますが、一度目は自宅で。
そして風葬場まではボートに乗って。
トゥルニャンの村から風葬の場所までは陸路で繋がっていないため、近い場所にあるのですが、
必ずボートに乗って行かなくてはいけません。
トゥルニャンの地名の由来とも言われるタルムニャンの木の下には、11体の遺体しか安置できません。
新たに村人が亡くなると、一番古い、既に白骨化した遺体を脇によけて、葬ります。
他界した後あの世で困らないようにと、洋服や食器、お金などいろいろ備え、故人の新たな
旅立ちを見送るのです。