ナチュラル志向の人々が増えている昨今、バリの昔ながらの手工業に注目する旅行者の
方も増えています。その中でもやはり女性に多く興味持つ方が多いのが、草木染です。
バリの田舎では、昔から変わらず草木染を行っているところは実はあまり多くありません。
しかし、再びナチュラルな素材を使って染色をする伝統を守ろうとセミナーやデモを行う活動が
近年行われるようになり、また少しずつ増えていきているところです。
昔ながらの藍染を細々と行う染色家の工房を訪れました。藍染は世界のいろいろな国で
行われていますが、染色家は神聖な職業として敬われるところもあれば、下等な仕事として
蔑まれるところもあります。
バリでは一部の地域では藍染は下等な仕事とされ、村で藍染を行うのを禁じている場所もあります。
モチーフを生み出すために糸の一部をくくり、色が入らないようにしている様子です。
現在はビニール紐でくくっていますが、昔ながらの植物でくくった方が緩んだり解けたりせず
最後まで綺麗に染色作業ができるそうです。
こうやって、バリの天然の染料を使った染物や織物は、土地の文化と合わさり、
人々の目を引き、心を惹きつける素晴らしい衣服や装飾品となるのです。