バリ・ヒンドゥー教には「ウパチャラ・マヌシア・ヤドニャ」と呼ばれる
人間が生まれてから死ぬまでの間に必ず執り行う通過儀礼が
いくつもあります。
その儀礼以外にも、新しく生を受けた子が健やかに育つようにとの
願いを込めて大切にされるのが「アリアリ(胎盤)」です。
母親が出産を終えた後、父親もしくは家族がすぐにアリアリを自宅に持ち帰り、
キレイに洗い流してからココナッツの殻の中にそれを詰めます。
そしてそのアリアリを土の中に埋めた後、地面に石を置き、その子の
守り神として毎日お供え物を捧げるのです。
場所によって若干異なるものの、赤ちゃんがお風呂に入った後の残り湯を
この石にかけ、出かける時や体調の悪いときは、アリアリを埋めた場所の土を
おでこに付けて、神様のご加護をいただくのです。
こうしてアリアリは常に子供を見守り続けるのです。